当協会では、1月20日、新年懇親会を開催致しました。昨年は、欧米先進国で、反グローバルの大きな動きが出てきました。特に、世界が注目した米国大統領選挙では、政治未経験の不動産王トランプ氏を選出、「米国第一主義」を唱え、その過激な発言に世界が翻弄され、正に不確実性の時代に入ったと言えます。米国新政権の行方は、日本にも相当の影響を及ぼすと考えられます。また一方で、世界的に喫緊な多くの開発課題があり、今まさに国際協調と連携が求められています。

この様ななか、今回は国際法・国際経済法の第一人者として、国際的に活躍されメディアにも多く登壇されている中川淳司氏(東京大学教授)と熱帯農業を専門とするバビル・パチャキル氏(東京農業大学助教授)をお招きし、講演を頂きました。

今回のイベントには、学校法人廣池学園麗澤大学から協賛を頂きました。また、第63回国際学生会議の実行委員も参加し、大変有意義な交流・親睦会となりました。大学、国際協力、金融政策、メディア広報関係の方々に加え、中国、韓国、アフリカからの留学生を交え、国際色豊かなイベントとなりました。

IMG_4957_1

概要

日時:2017年1月20日(金) 6:30-9:00pm

場所:株式会社 地球システム科学 2階会議室

題目:不確実性時代の世界の潮流と日本の展望を考える
 
 
 

講演者

141207_nakagawa02_1

中川淳司氏

トランプ政権のアメリカと日本の外交政策」

東京大学社会科学研究所教授


1955年広島県生まれ。東京大学法学部卒。1988年東京大学法学博士。東京工業大学工学部人文社会群助教授、東京大学社会科学研究所助教授を経て2000年より現職。この間、米国・ジョージタウン大学ローセンター客員研究員、ハーバードロースクール客員研究など多くの海外客員教授を務める。また、産業構造審議会通商・貿易分科会臨時委員(経済産業省)、国際法研究会委員(外務省)、国際経済法研究会委員(外務省)など歴任。国際貿易・投資紛争解決の透明性、国際経済のガバナンスにおける多国間主義と地域主義、金融規制の国際的調和などの研究テーマに取組む。『資源国有化紛争の法過程』(国際書院、1990年)、『国際経済法』(有斐閣、2003年)、『経済規制の国際的調和』(有斐閣、2008年)、『WTO 貿易自由化を超えて』(岩波書店、2013年)など著書多数。

バチャキル・バビル) (2)

パチャキル・バビル氏

「96億人を養えるのか?:熱帯農業の可能性と課題」

東京農業大学国際食料情報学部助教授


インド、ケララ州出身。東京農業大学大学院農学研究科国際農業開発学専攻(国際農業開発学博士)。国立研究開発法人国際農林水産業研究センター及び日本学術振興会外国人特別研究員を経て、平成26年より現職。途上国の農業分野を対象にした国際協力・開発研究に従事。熱帯地域において重要な食用作物であるヤムイモの遺伝資源を主な研究対象とし、特に、品種改良によるヤムイモの生産性の向上に不可欠な遺伝資源の多様性を評価し、育種素材としての利用促進に繋がる研究に従事。また、サトウキビやヒヨコマメなどの熱帯地域に位置する発展途上国において重要な作物の品種改良を中心に研究を行う。
現在、北部インドにある農業大学との連携を推進中。

中川氏は、先ず今年考えられる主なリスクについて、地政学的な観点からご説明をされました。引き続き、世界の台風の目である「一国主義」を標榜するトランプ政権下において、どのような政策が実施される可能性が高いか、最後に、米国のとる政策が不確実ななか、日本の外交政策は、如何にあるべきか、についてお話がありました。最もホットで関心が高いトピックに、皆さん大変真剣に聴き入っていました。質疑では、台頭する中国への対応、アジアの中でのパワーバランスの変化などについて質問があり、大変有意義な意見交換となりました。

開催風景

IMG_4863_1IMG_4860_1
IMG_4874_1IMG_4894_1

バビル氏は、国際開発の観点から、国際公約である「持続可能な開発目標」に関するトピックについて講演されました。途上国を中心とする人口増加に対し、世界的な食料需給はどのように予測されるか、またその課題は、先進国・途上国間で、どのような相違、事情があるのか、などについて大変興味深い説明がありました。特に、西アフリカにおける現地調査を基にした内容に、アフリカ出身の留学生から、色々と質問があり、大変活発な講演でした。

IMG_4937_1IMG_4924_1
IMG_4889_1IMG_4948_1

講演後は、軽食をとりながら、大変和やかな雰囲気のなか、参加者の交流と親睦を目的に懇親会を行いました。学生や留学生にとって、世代を超え、また全く違った分野の専門家との会話や意見交換は、素晴らしい交流の場であり、大きな刺激を受ける機会となりました。

IMG_4964_1IMG_4960_1
IMG_4966_1IMG_4968_1

Monthly Archives