当協会では2016年1月22日に、第2回JGIフォーラム「日本の展望:世界における政治経済的戦略を考える」を開催いたしました。今回は、日本の政治、経済の第一線でご活躍される東京財団ディレクターの渡部恒雄氏と日本銀行調査系当局企画役の大澤直人氏をお招きして日本の展望についてお話しいただきました。
![]() | 渡部恒雄:米国のアジアリバランスと日本の戦略」東京財団 ディレクター(政策研究)/上席研究員 |
ワシントンDCのCSIS戦略国際問題研究所にて客員研究員、研究員、主任研究員を経て、2003年3月より上級研究員として、日本の政党政治、外交安保政策、日米関係およびアジアの安全保障を研究。2005年4月に日本に帰国。三井物産戦略研究所主任研究員を経て、2009年4月より現職。外交・安全保障政策、日米関係、米国の政策分析に携わる。2010年5月から2011年3月まで外務省発行誌「外交」の編集委員。近著に「武器輸出三原則はどうして見直されたのか?」(森本敏編著、2014年 海竜社)等。 東北大学歯学部卒業、ニュースクール大学政治学修士。 | |
![]() | 大澤直人:世界における日本経済の展望日本銀行調査統計局 企画役 |
これまで日本銀行の調査統計局経済調査課および国際局国際調査課のシニアエコノミストとして日本や世界経済に関するマクロ経済政策、計量分析および景気動向分析・研究に従事。G7、G20および国際機関(IMF、BIS<国際決済銀行>、OECD)に関連する国際会議において国際金融経済の課題・問題に対する政策議論に参画。2011~2012年には、Principal EconomistとしてMonetary Authority of Singapore(シンガポールの中央銀行)にて海外からみた日本経済の分析やアセアン域内経済の景気動向分析および現地調査に従事。 早稲田大学理工学部卒、米国ジョンズ・ホプキンズ大学経済学博士。 |
渡部氏は、米国のアジアリバランス政策について、現在進行中の米国大統領選挙の話と交えながら講演されました。米国のアジアリバランス政策は、同盟国である日本と政治経済的な存在感を増す中国の三者の関係をどう保つかが焦点であるようです。その点、今後の対中外交政策は今回の大統領選挙の結果いかんで大きく変わり得るそうです。トランプ氏やサンダース氏の言動に注目が集まっていますが、日本にとってはアジア政策をどのように考えているか、という視点から注目する価値があります。
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大澤氏は、参加者の多数を占めた学生向けに、日本のマクロ経済的状況が私たち個人の日常生活に与える影響という視点から日本の経済的展望を講演されました。アベノミクスと同調してなぜ日本銀行が量的金融緩和政策をとっているのか、などの現行の議論を理解するための基本的な視座を与えるお話しでした。
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お二人の講演の後、軽食をとりながら、和やかな雰囲気のなか、実務者、学者、学生が懇親会と意見交換を行いました。今回は春季DCインターンシップ・プログラムの参加者も参加し、DC滞在経験者との交流を通し、気持ちを新たに英気を養いました。次回は6月中旬ごろ、学生団体との連携をもとに、グローバルな課題に対し活発な議論を行う予定です。
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