ワシントンD.C研修プログラム2024

2024 年夏季 DC インターンシップ・プログラム報告

当協会では、2024年8月25日から3週間、中央大学国際経営学部並びに法学部の学生 11名に加え、現地参加1名が加わり、ワシントン DC において、夏季研修プログラムを実施しました。今年は、世界が注目する米国大統領選挙の年です。世界を牽引、また多大な影響を及ぼす次期大統領選挙直前の首都ワシントン DC の状況を直に体験する研修でした。

機関訪問では、国際協力・開発に大きな影響力を持つ世界銀行、IMF、アジア開発銀行などの国際機関を訪問し、国際機関の役割や世界の最前線で活躍するプロフェッショナルとの貴重な面談と意見交換を行いました。特に世界銀行訪問に際して、先ず東京オフィスを訪問し、世銀の役割や概況に説明を受けました。世銀本部では、グローバル人材を育てる大学院大学、紛争解決や国際教育などで人気の高い SIT Graduate Institute (SIT)のデイトン教授以下6名の大学院生と合同で、カンファレンスに参加しました。

多国間協力との好対照として、JICA では二国間の国際協力・開発の取組みに関して説明を受けました。学生たちは熱心に耳を傾け活発な意見交換を行いました。笹川平和財団 USA では、緊迫するアジアの状況に関して、アジアの安全保障に精通している上級専門家から、丁寧な説明を受けました。アジアの厳しい現状を踏まえ、如何に対処していくべきかなど、日本では先ず聞くことのできない内容に関して、最新の知見に接する機会となりました。

大学訪問では、アメリカン大学とジョージワシントン大学の2校を訪問。ジョージワシントン大学では、先ず新入生向けの国際関係学の講義を受講しました。新1年生を対象とした300名ほどの大教室での授業ですが、学生参加型の活発な授業で、日本の大教室での一方通行の授業とは対照的で、学生は大変驚いていました。また日米関係の専門家モチズキ教授から、特別レクチャーを受けました。混沌とする日中関係の中で、特に戦後の歴史認識の重要性を再認識する機会となりました。アメリカン大学では、国際関係学部が中心となり、大学・学部の概要説明、キャンパスツアーそして日米学生の緊密な国際交流を行いました。最近、日本からの留学を終え帰国した学生や日本語を勉強している AU の学生との親睦と交流の機会となりました。

デュポンサークル近くの語学学校では、各レベルに合った少人数のクラス編成と充実したプログラムのもと、専門の先生のもと、密度の濃い語学研修を行うことができました。来年マンスフィールド奨学金制度を使って、6月から日本で研修を予定している米国国務省とアメリカ食品医薬品局(FDA)の職員との交流会を行い、活きた語学の実践と日米交流を深めることができました。

ボランティア活動では、DCCK と Food Bank の2ヶ所での活動に参加しました。就労プログラムを取り入れたソ ーシャルビジネス DCCK は、過去の収監者の更生プログラムを取り入れ、社会復帰の活動を支援しています。オフ ィスは、ポトマック河のウォーターフロントにある最新のオフィスです。Food Bank では、DC 近郊の施設に送る食糧の詰め作業を行いました。参加した学生たちは、米国の NPO 団体の事業規模、財政、組織、活動のスケールの大きさに圧倒されていました。

文化面では、スミソニアン博物館の National Museum of Asian Art の学芸員の方に日本などの貴重な美術品について説明をして頂きました。更に、日本大使館広報文化センタ-(JICC)では、日本の表具展が開催されており、京表具の第一人者の方から、丁寧な説明を受けることができました。研修最後のイベントとして、本格的な茶室和深庵で、茶の湯を体験し、日本の伝統文化に触れ、3週間の研修を総括する落ちついた時間を過ごすことができました。

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